【不動産裏話】「カマシ」と「消し」について

こんにちは。
ノマドスタッフの高橋です。

元・不動産賃貸営業マンです。
本日は営業マンがよく行う「カマシ」と「消し」について。

カマシとは

簡単に言うと、スーモ、ホームズなどに載せる物件情報を実際の募集条件より有利に見せかけることです。

例:礼金1ヵ月→礼金なし

当然、お客様は条件の良い物件を目当てに来店します。これらの物件は、実際に問い合わせても、その条件通りには契約できません。

じゃあどうするのか?

これから紹介する「消し」により知らず知らずのうちにお客様の選択肢から無くされてしまうのです。

消しとは

お客様が問合わせた物件が来店までに残っているかはわかりません。
(もしかしたら最初から募集終了の物件かも)

また、残っていても営業マンにとって美味しくない(広告料が無い)物件かもしれません。

※広告料とは…簡単に言えば家主から貰えるお金。

そんな時に行われるのが「消し」という行為です。

こんな経験はありませんか?

少し緊張して、不動産屋へ往訪。
開口一番

「あの物件、さっき決まってしまったんですよ~」

不動産屋あるあるです。

素直で人を疑うことを知らないお客様は「そうなんですか~」とガッカリしながらも他にも色々物件を紹介されて、結果的に違う物件に申込させられてしまいます。

ただ、全てのお客様がこんなに単純ではありません。
営業マンとして「お客様の気分を損ねることなく」物件を「消す」ことが、売上成績を分けると言っても過言ではありません。

書いておいて何ですが、こんな消し方をする営業マンは今時あまりいないと思います。

■消しの手順
来店後、まず受付用紙という名のシートを記入します。名前、現住所、引っ越し時期など簡単な情報を書いてから、営業マンによるヒアリングが始まります。ここで、まず引越し時期・意思に関してはかなり詳細に聞かれることでしょう。なぜなら「半年後に引っ越す」つもりの人に紹介できる案件は無いからです。時期が合わないと判断されたらやんわりと退店を促されます。図面くらいはくれるかもしれません。

ヒアリングの時間は営業マンによってマチマチですが30~60分くらいです。お客様の条件を聞き出すと共に、緊張を解す為の雑談も絡めて「お互いに親しくなる」為に使う時間です。

さて、人間なのでお互いにそりが合わないこともありますが、基本的に上記のやり取りで営業マンとお客様はある程度親しくなってます。

そんな中で問い合わせた物件が「無い」と告げられると、不思議と悪い気がせず、営業マンの決めたい物件に誘導されていくのです。今から「消し」のバリエーションの一例を紹介します。

■消しのバリエーション

【環境に問題があるパターン】
・隣人の騒音が酷い。前の入居者もすぐに退去した。
・上階に認知症の老人が済んでいて、ポストにゴミを入れられている時がある。
・向かいに暴力団関係者が済んでいる。
・大家さんがすぐ近くに住んでおり、何かと口を出してくる。
・虫が湧きやすい

【業者が悪いパターン】
・清掃業者が鍵を誤って持ち帰ってしまって見学できない。
・前に案内した別の仲介業者が鍵を紛失してしまった。

【なんか怖そうパターン】
・家主が変わって、募集図面と大きく募集条件が変わった。
・実は告知事項がある(事故物件)
・退去時の精算が家主判断で全額請求されてしまう。
・実は抵当権が実行されていて、いつまで住めるか分からない。

賃貸物件は9割方、抵当権という権利がついています。これは貸主が物件を購入する際に組んだローンを貸主から回収できるように、銀行等が設定する権利です。貸主が破産した時などに実行されます。

抵当権を実行された場合、その物件は競売に出ます。競売の末、新たな物件の所有者が決まり、物件の引き渡しを求められた場合、借主は半年間の猶予期間中に物件を明け渡さなければなりません。

但し、基本的に抵当権が実行されることは稀ですし、抵当権が実行されている物件が募集は出ることはありません。

ざっと思いつくだけでこれだけはあるでしょうか。

きっとまだまだ私の知らないバリエーションがあると思います。

これらの「消し」を適切なタイミングで挟み込むことにより、最初に問い合わせした物件は「お客様自らの判断で」選択肢から外されてしまうのです。怖いですね。

終わりに

いかがでしょうか。
「消し」 えげつないですね。

私も実際に営業マン時代は「消し」をやってきた人間なので偉そうには言えませんが、どんなに綺麗な言葉を並べても賃貸営業において「消し」は確実に行われています。

何故なら大抵のお客様は

本当に自分にとって何が必要か

を分かってないからです。

ネットに情報が掲載され、お客様はスーモやホームズで物件を厳選した気になっていますが、よくよくヒアリングすると最終的に全然違う条件になることはザラです。

であればお客様の凝り固まった条件を解きほぐしお客様にとって本当に必要な物件を選びなおし、営業マンにとっても「美味しい」物件に決めれば一石二鳥という寸法です。

「カマシ」は今はあまり無いと思います。ポータルサイトの運営側のチェックもあるうえ、仲介として誤った情報を掲載すると、管理元や他の仲介業者から指摘をされます(刺される)正直リスクの割にリターンが少ないです。

「カマシ」や「消し」が怖い方は
それらとは無縁なNomadをご利用頂ければと思います。

賃貸物件がすべて仲介手数料格安。お部屋探しならノマド(nomad)

ではまた。

ABOUTこの記事をかいた人

大田区出身。江東区在住。 元お値〇以上、ニ〇リ店員。 元不動産賃貸営業マン。 結婚式2週間前に会社が倒産するというミラクルを経験する。 中国嫁がいます。